・早慶レガッタ?なにそれ?
・普通の大学生のレースとそんなに変わらないよね?
・行ってみようと思うけど、いきなり行って楽しめるの?
早慶レガッタって?
早慶レガッタは、早稲田大学と慶應義塾大学の対抗戦である早慶戦の、ローイング(ボート競技)版。
筆者自身も高校生のときに初めて観戦して以来、何度も隅田川に足を運んでいます!
1905年に始まったこの早慶対校戦 野球・ラグビーと合わせて3大早慶戦に数えられているとのこと。
大学スポーツの対抗戦といえば早慶戦は聞いたことはありますが、3種目にボートとは意外ですよね!
関東で行われているローイング(ボート競技)の大学対抗戦は他にもあって、
東商戦(東京大学、一橋大学)
日立明三大学レガッタ(日本大学、立教大学、明治大学)
五大学レガッタ(東京海洋大学、東京外国語大学、東京工業大学、筑波大学、防衛大学)
などがあります。
一方で、ボート専用のコースではなく1級河川で行われるレースは隅田川で行われる早慶レガッタのみ。早慶レガッタの見どころの一つとなっています。
2023年のスケジュール
日時
2023年4月16日
例年4月の中旬に行われます。残念ながら桜の季節は過ぎてしまいますが、春の陽気の中観戦できそうですね。晴天であれば、スカイツリーや浅草観光に歩いて行ってみるのもおすすめです。
場所
隅田川(桜橋)
メインとなる男子のレースが行われる3750mコースのスタート地点は、約4キロ先の両国橋付近。
各レースの時間(動画:2022年)
男子対校エイト 14:40スタート
全てのレースの最後に行われ、メインレースとなる男子対校エイト。ゴール地点近くの桜橋が、人で埋め尽くされます。
3750mにおよぶ長距離レース(通常の競技レースは約半分の2000mです。)にも関わらず、近年は連続して接戦が繰り広げられています。昨年2022年も、スタートから接戦、常に1艇身以内に重なる目を離せない緊迫した展開が続いた後、早稲田大学が制しました。
男子第二エイト 12:45スタート
2軍にあたる第2エイト。対校エイトと同じ3750mのコースで行われます。
9人という多人数で行われる種目であるエイトを2レース行うため、両チームの選手層の厚さが問われます。例年対校エイトと比較して大学から競技を始めた選手も多く、自分と同じ競技をしていた選手を応援してみるのも良いでしょう。
昨年は序盤で早稲田大学にアクシデント、その差を広げた慶應義塾大学が制しました。
女子舵手付きフォア 11:25スタート
大会史上初となる舵手付きフォア(漕手4人、オール片側1本ずつ計4本のスウィープ種目)となった女子レース。距離は1000mと短めですが、同種目で昨年の全日本選手権を戦った両チームの戦いは見逃せません。
昨年は舵手付きクォドルプル(漕手4人、オール両側2本ずつ計8本のスカル種目)で行われ、スタートで飛び出した早稲田大学が制しました。
メインとなるのは上記の3種目。全て勝利を収めることを「完全優勝」と呼ぶそうです。
他にも、
高校対校レース(慶應義塾高校、慶應義塾志木高校/早稲田実業、早稲田大学高等学院)
学部対校レース(慶應医学部端艇部/早稲田大学理工漕艇部)
中学生やカヌーのレースが、11時までの朝の時間帯に行われます。
水上の早慶戦、個人的見どころをご紹介!
1. 隅田川の非日常
仕事や部活の移動で通っていたあの橋の足元、デートで行ったスカイツリーの下、観光船で浮かんだあの水の上、ドライブで使ったあの道路の横や真下で、決してメジャーとはいえないスポーツの試合が行われている、、結構これだけでも面白いものです。
人力で漕いでいる艇を、審判艇や撮影艇など何台ものモーターボートが追いかける様子も、なかなか見られない光景でしょう。
観光地として有名な浅草の穏やかな雰囲気から一転、勝利の雄叫びがあがるゴールの瞬間は非日常そのものです。
2. 荒れる水面
1級河川の隅田川。地図で見ても分かる通り海に近いため、非常に荒れやすいコースです。
潮の流れや風によって、東京オリンピックで多くの人が目にした海でのレースのような、激しいラフコンディションが生み出されます。
艇のスピードを出すためには、直進できること、バランスが安定していること、選手どうしの動きが合っていることが有効になりますが、そのどれもが水面のコンディションの影響を受けます。
通常のレースでは見られない迫力あふれる水しぶきだけでなく、両チームの波に負けないパワーとテクニックに注目です。
3. カーブと航路
通常ローイング(ボート競技)のレースが行われる直線のコースでは、ブイと呼ばれる浮き具がコースを直線に区切る位置に設置され、艇が互いに接近せずに直進するための目印となっています。
早慶レガッタはカーブのある隅田川で行われるため、ただ直進するだけでなく航路の自由度が格段に上がります。他では見られないレース中のカーブや、オールが触れそうなほど近づくシーンも。
競技をやっていてレースを見慣れている人であっても、むしろ見慣れている人ほど、カーブや航路による駆け引きに息を呑むことになるでしょう。
4. 連覇と奪還
対校エイトは早稲田、第二エイトは慶應が、2023年のレースでは2連覇を狙っています。
一方は連覇を繋ぎたい、もう一方は雪辱を果たしたい。どちらのレースも、昨年から続く両チームの選手の想いが激しくぶつかり合うはずです。
早稲田が32連覇中の女子についても、今年は大会史上初の舵手付きフォアで行われます。
過去のレース種目となったエイトや舵手付きクォドルプルと比較して、かなり安定性が低いこの種目。見逃せない一戦となりそうです。
おすすめ観戦スケジュール3選
1. 午後からゆっくり!エイト観戦コース
浅草到着
12:30
観戦できるレース
12:45 第二エイト → ランチ → 14:40 対校エイト → 観光
休日はゆっくりしたい方におすすめのプラン。
浅草駅から桜橋まで徒歩15分。到着する頃にちょうど第二エイトがスタートします。約20分でゴールするので、対抗エイトのレーススタートまでの1時間半ほど、浅草でゆっくりランチをとってはいかがでしょうか。
浅草駅近くや仲見世通りは日曜日混雑するため、ゴールを見届けたあと桜橋~言問橋付近で探してみるのもおすすめです。
対抗エイトのレース後も、下町観光を楽しんでくださいね!
2. おすすめ!観光観戦満喫コース
浅草到着
11:00
観戦できるレース
11:25 女子舵手付きフォア → ランチ → 12:45 第二エイト → 観光 → 14:40 対校エイト → 観光
女子舵手付きフォアのスタートに合わせて桜橋に到着するプランです。
浅草駅すぐの赤い吾妻橋付近では、タイミングが合えば両チームがレース直前の水上練習をしているのが見られるかもしれません。
例年は女子のゴール直後、第二エイトが水上練習をしに姿を現します。
このプランであれば、桜橋で女子のレースを見届けた後、1時間ほど近場でゆっくりランチをとるのがおすすめです。
ランチの後は第二エイト、その後の対校エイトまでまた時間があるので、浅草寺方面に観光に出かけるのも良いでしょう。
3. マニアック?選手応援コース
浅草到着
10:00
観戦できるレース
高校対抗・学部対抗 → 11:25 女子舵手付きフォア → ランチ → 12:45 第二エイト → 観光 → 14:40 対校エイト → 観光
ほとんど全レースを見届けるプランです。
中学生から大学生まで、幅広い年代のレースをみることができます。
レースの1時間前ごろになると、桜橋付近で選手が水上練習に出発します。
このプランであれば3つのレース全て、出艇の応援まで見届けることができます。
岸を離れた直後であれば比較的選手に気づいてもらいやすいので、見つけたら手を振ってみてもいいかもしれません。
午前中のレースはレース間隔が20分ほど。じっとしていると短いようで長いので、周辺をお散歩しながら楽しむと良いでしょう。
最後に
今回は、水上の早慶戦「早慶レガッタ」についてご紹介してきました。
行ったことがある方も、初めて知った方も、面白そう!と思っていただけたでしょうか?
ボート競技に関わってきた人間としては、道行く人が足を止めてレースを応援しているのを見られるだけで感無量です!笑
浅草観光のついでにでも足を運んで、春の隅田川を堪能してくださいね!